本格的に『梅雨』の季節がやってまいりました。
みなさまいかがお過ごしでしょうか?未だ長靴を買っていない百々です。
現代人も梅雨好きな人はいないと思います。江戸ッ子も実は梅雨に悩まされていたのです。
江戸ッ子も梅雨にはうんざり
このエピソードは『江戸府内 絵本風俗往来』という江戸生まれの菊池貴一郎(四代目・歌川広重)が明治に入って書いた江戸本です。
江戸の参考資料として、現代でも重宝されております。
私としては、『傘を干す』ということにちょっと驚いたと言いますか…;
江戸時代だってそりゃ傘を干しますよね…。特に紙製品だから干さないともうね。。。大変ですよ。
江戸ファッション【合羽編】
さてさて、雨にも負けずファッションを楽しみたいというアナタ!!!
江戸時代はいろんな合羽ファッションがありましたよ〜
↑上の合羽の中で雨天用は左側の『桐油合羽(とうゆがっぱ)』ですね。
幕末明治に日本に来た外国人の手記に、おそらくこの『桐油合羽』であろうものがあります。
■われわれは紙だけでできた優秀な防水コートを目にし、使ってもみた。そいつは完全に水を防いだし、極上のマッキントッシュに匹敵した。(マッキントッシュ…レインコート)
■冬季の雨や雪の場合、日本人は油紙の合羽を身にまとう。われわれ一行はひとり残らず、完全防水の合羽を一着九マルクであつらえた。
『逝きし世の面影』渡辺京二著より
九マルクがちょっと何円かわからないのですが、外国人にとってそんなに高くなかったんじゃないかと推測します。
雨合羽の作り方
『カキ渋を塗り乾燥させ』とありますが、江戸時代の職人絵図で知られる、鍬形 蕙斎の『近世職人尽絵巻』に合羽を作る作業が描かれております。
3つの樽で2枚の戸板を立てかけてます。塵よけのためです。
真ん中の人が『カキ渋』を塗った作業をしています。色はカキ渋の赤茶色をしてますね。塗ったり乾燥させる作業を何度も行って作られました。
鍬形蕙斎の『近世職人尽絵詞』は最近とてもわかりやすく図入りと解説された本が出ました。
16,200円とえらい高いのですが、よかったらチェックしてみてください。