【入場無料施設】江戸時代の実物が見られる?!水道の歴史はここで学べ!

こんにちは。どど(@dodoedoeten)です。

[icon name=”pencil” class=”” unprefixed_class=””]前回紹介しきれなかった『東京都水道歴史館』について書きたいと思います。江戸水道の素晴らしさが100倍わかる資料館なので、ここへ見学に行った際は是非、音声ガイドを借りて堪能してください。入館、音声ガイドとも無料です。

 

この資料館は江戸〜現代の水道歴史を展示

当然私は江戸に興味があるので、資料館2階に上がって江戸見学。いきなり木樋(江戸の水道管)がお出迎え。木樋の素材は、松やヒノキといった比較的固い素材が使われました。そして、船を作る要領(木を組む方法など)でこの木樋も作ったようです。釘は『舟釘』水分を含むと膨張する『槙肌(まきはだ)』を接ぎ目に入れて使いました。

↑『舟釘』『槙肌』

 

そのほかにも、実際の井戸桶も見られます。結構デカイです。東京都心の工事をしていると、こういったものが見つかるそうです。

『樽と竹樋』(手前) 『継手』(奥)

 

 

木樋(水道管)と桝(水を貯める)の応用科学!

またまた江戸科学の知恵を発見!前回の記事で、木樋(水道管)と桝(水を貯める)の関係性を紹介しましたが、そのさらに応用編。ご覧あれ!

▪️前回の『木樋/桝』と『水』の関係

 

▪️今回の『木樋/桝』と『水』の関係


いかがでしょうか?
一枚板にすることで水道管(木樋)の中が密閉され、水が上へ上がる仕組みになってます。こうすれば、多少障害物がある土地でも水の供給が可能になりました。

 

ツイッターで多かった疑問

ツイッターで多かった疑問の中で、メンテナンスはどうしてたんだ? 水を汚したらどうなるんだ?というのがありました。

 

メンテナンス問題
もちろん上水整備以外に、日頃の管理(メンテナンス)もしっかりやっておりました!!
実は紹介した『桝』はいろんな種類の桝があり、『水見桝(みずみます)』は蓋をとって、水の流れや汚れを確認できたそうです。
管理には莫大な費用がかかり、この費用は上水利用者から徴収。今でいう水道料金というところでしょうか。この徴収金にも色々な種類がありますが、わかりやすいのを2つほど。

①水料(みずりょう)…玉川上水からお水を受けてる沿線の農村は、村単位でお金またはお米を納める。

②普請金…神田上水、玉川上水とも普請修復のお金は、武家や町方別に組合を作って徴収。武家は石高、町方は所有する。

 

水を汚したらどうすんだ問題
一応、きれいな水をキープするため『水浴はするな』『魚鳥を取るな』『物を洗うな』『ごみを捨てるな』という御触れが出ています。そして毎年七月七日は皆で『井戸浚い』(つまり井戸掃除)を行いました。さらに『水番屋』というものがあって、そこの水番人が上水の汚れを防ぐために、常に見廻っていたそうな。(←この人件費もおそらく水道料金内で賄う)

 

あと、私見ですが、江戸上水の一つ『神田上水』は将軍家と親戚関係の御三家水戸藩の屋敷を経由します。そんな大大名にも届けられるお水。それを汚したら、、、はっきり言って、……まぁわかりますよね。

江戸っ子

ヤバイ…!!

ということだと思います。お水は大切にね!


イラスト無断転載厳禁!No Copy!